1966年の月着陸船

 「アメリカン・ポップ・アート展」で最初に目を引いたのは、ごめんなさい、知りませんでしたの、ロバート・ラウシェンバーグという作家が描いた「ナイト・グリップ」という作品。
 薄い黒や朱色のシミの中に、何枚かの写真か雑誌の切り抜きを貼りつけた、いわゆるコラージュなのだが、その右下に小さくあったものを60年代中年は引きつけられたのでした。
 なんとそこには、マーキュリーカプセルを乗せたアトラスロケット、ジェミニカプセルを乗せたタイタンロケット、それにアポロを乗せたような、まだちゃんとは完成していないサターン?型ロケットが載っかっているではないか。
 そしてその左上には、開発中で。まだタマゴのような形をしている、かなりこっけいな月着陸船とおぼしきものが描かれている。
 この作品が描かれたのは、1966年で、あのアポロ1号の事故よりも前。
 で、さらに興味深いのはこういった宇宙船とロケットの上にワシの写真があること。アポロ11号の月着陸船の名前はイーグルなのです。アレレレ。 
☆作品をご覧になりたい方はネット上にあるようですので、ロバート・ラウシェンバーグとナイト・グリップで検索してみてください。