年頭の念頭

 さて、やっと2014年である。
 しかし不思議なことに、その風景は都心を除いてあまり昔と変わっていない。
 ほんとうはハイウェイにエアカーが走り回り、空には原子力旅客機が飛び、海上には浮遊都市が築かれ、海中には巨大潜水タンカーが潜り、宇宙では光子ロケットが深銀河へと旅立っているはずなのに、この正月は昔と変わらず家で餅を食べているではないか。これでは胃と肝臓、じゃなくていかんぞう、ではないか。
 さらに悪いことに淡い夢をまき散らしていた未来を担うはずのエネルギー源は、この先何十年も恐怖の源泉となってしまい、為政者の親分は時代をキリキリと逆回転させようとしている。それはしていいのは「逆回転だー」のあまちゃんだけなのに。
 といった不安満載の新年、今頃になっての、あけましておめでとう、です。