グラビティの不可解

 さてさての「ゼロ・グラビティ」、オープニングからしっかり地球周回軌道。以下、ネタがバレてますので、よろしく(哀愁)。
 スペースシャトルのアームに載って宇宙天文台を修復しているサンドラ・ブロック、その周りを船外活動用の装置(なんというのだろう)でグルグル回るジョージ・クルーニー、この二人のみが映画の動く登場人物。あとは顔を出さなかったり、すでに死んでいたりするので除く。
 まずはジョージの動きに難くせを付ける。あれだけのスピードでの円運動は危険だし、ほとんど不可能だろう。ガスを噴射して移動する装置なので、基本的に直線移動の方向をいろいろと変えて目的地点に到着する。だからあのように滑らかにカーブすることはできないと思う。
 飛ばされた二人が仲間の死体を回収してシャトルに戻ろうとするのもヘン。すでに機能が失われていることは、デブリとの衝突の時点で分かっていたはず。賢明な宇宙飛行士なら、最初からISSに向かうだろう。
 それから映画とはいえ、宇宙服のヘルメットがシースルー過ぎる。まあいいけど。
 ジョージとサンドラの別れのシーンも、ロープにつながって一応安定したのだから、地上とは違ってジョージを引っ張る力はすでに存在していないはず。つまりサンドラがそのまま静かにジョージ側のロープを引けばいいだけ。少なくともあんな感じでジョージが遠ざかることはないと思うけど。続きはまた明日。