宇宙博に行ってきた。その十四

 アポロ司令船のハッチは、アポロ1号の訓練中に三人の宇宙飛行士が死亡する火災事故を受けて、大幅に改良された。
 そのハッチがこれ。レプリカだけど、司令船の外面と違ってずいぶん精密に作られているように見える。改良後の大きな変更点は、内部からも簡単に開けられるということ。事故の際には飛行士が炎に包まれながら、ハッチを開こうとしたけれど、その時は外にいる係員にしか開けられなかったんだ。
 ところでこのハッチ丸窓に付いている数字は何だろう。あくまで勝手な推測だけれど、そこに定規か何かを当てて、星の位置から六分儀のように進路を確認したのではなかろうか。
 事実、飛行中に事故を起こしたアポロ13号では、そのようにして自分の位置を調べたはず。
 そして下の写真はアポロ17号の帰還時のパラシュートのホンモノ。三つ開いたウチに一つだ。つまり最後に月にから帰ってきたカプセルで使用されたもの。一部が焦げているのは、降下した後でアツアツの司令船にその部分が触れたからだという。