キラキラ光るモノ

 テレビで爆笑問題が筑波のJIXAを訪ねて、HTVを見上げている。そうあの国際宇宙ステーションに物資を運び込む、補給用の人工衛星だ。まずはその大きさに圧倒される。全長は約10m、直径は約4.4mだという。かの「おおすみ」から遥か遠くへ来てしまったようだ。
 いっしょにテレビを観ていたツレが、その衛星の周りを包んでいるキラキラ光るモノは何かと聞いてくる。いちおう私は宇宙関係はそこそこくわしいことになっているので、熱を遮断する膜だろうと答えると、番組の方でも爆笑問題が同じ質問をした。やはりキラキラ光るモノは誰でも気になるらしい。で、私の答えは、もちろん正解だった。
 昔々のスカイラブ計画では太陽電池がうまく開かず、さらに耐熱カバーを破損される事故があった。その時も「修理」に出かけた宇宙飛行士は、キラキラと光る金色の巨大な日傘を広げて、太陽光線から宇宙船を守ったことがある。月着陸船の下部も、同様のモノに包まれていたと思う。
 さらに事故や事件の被災者を包むキラキラとした金色のシートも、もしかすると同じような素材で作られているのかもしれない。
 とかく人はキラキラ光ものに関心を向ける。しかしマーキュリー計画の宇宙服はキラキラした銀色だったけど、いつのまにか白色になってしまったのはどうしてだろう。GIジョーも銀色の宇宙服を着ていたのに。
 ところで、HTV本体の三分の二は与圧スペースで、一気圧に保たれているのだという。実際の打ち上げ時の加速度や振動の具合はわからないが、もしその空間に忍び込めば、世界初の「宇宙への密航者」ということになる、のかな。
★写真はHTVの写真(『日本の宇宙開発』学研)とミニチュアのスカイラブ。手前のアポロ宇宙船(黒いノズルが見える)と比較することで、その大きさをつかむことができる。